今現在、徳島県内で“過度な宣伝”を必要とせずとも、地元のお客さんや県外の方が数多く集う人気のラーメン店、『支那そば 王王軒』(ワンワンケン)。
2000年以降の徳島県内において、“徳島ラーメン”の看板を掲げた瞬間に“観光客相手の店”として認定される傾向が強い中、県内でも数少ない“地元客に支持される徳島ラーメンの店”というのが、この『王王軒』。
90年代の終わり頃の開店直後から、口コミやインターネット上において高い評価を獲得し、2000年代の後半頃には、徳島ラーメンというカテゴリーの中でも“トップランクの人気店”へと成長。
その人気の秘密といえば、徳島県内に根ざす伝統的な“支那そば・中華そばの要素”を押さえつつも、他方では珍しい乳化させた豚骨醤油スープという“新しい要素”を取り入れている点でしょうか。
今回は、基本メニューの「支那そば」(ラーメン)に生卵をトッピングした“すき焼き風ラーメン”を食べてみましたよ。
「支那そば」玉子入り&ご飯・小(550円+120円)
『支那そば 王王軒』
住所:徳島県板野郡藍住町徳命牛ノ瀬446-15
電話:088-693-0393
営業時間:11:00~20:00頃(売り切れ終了あり)
定休日:木曜日
駐車場:10台以上
グルメサイト情報:『食べログ』『30min.』
店のすぐソバに「バス停」(名田橋北下車:徳島駅発の「鍛冶屋原線」)もございますが、その本数は朝の7時から夜の18時まで、1時間に一本程度といった少なさ。
車利用者に不可欠な駐車場の場所は、“店の周辺”としか申し上げようがない、自由この上ない状況w
より具体的には、「店舗入り口前」「店舗厨房横」「店舗裏手付近」の3ヶ所なのですが、多くの方は「開いている場所ならドコでもいいダロ!?」と言わんばかりに“頭”からねじ込むように駐車している状況w『王王軒』駐車場画像
おそらく、ある程度は近隣の住民の方々も“大目に見ている”という事情もあるのでしょうが、コレが黙認されているのは「客席の“回転”の早さ」に負うところが多いでしょう。
『王王軒』では、店側としては「お客さんを極力待たせない接客」に留意しており、また、客側でも「あまりゆっくりと食べていると並んでいる人にも迷惑がかかる・・・」と考えている方が多い模様。
そんな“相互理解”とでも言うべきものがあるため、店外にまで行列が形成されているような時でも意外に早く食べられるケースが多く、それゆえに、駐車場内における車の出入りも早いのでしょう。
『王王軒』は券売機制。『王王軒』メニューと価格
・麺類
支那そば
小500円/大600円
支那そば・玉子入り
小550円/大650円
支那そば・肉入り
小600円/大700円
支那そば・肉玉子入り
小650円/大750円
・トッピング類
生卵 50円
モヤシ 50円
ネギ 50円
メンマ 50円
・ご飯
極小80円/小120円/大150円
・ドリンク類
ビール(瓶)500円
酒(1合)300円
ジュース 150円
昼時を中心にお店の外にまで行列が伸びているケースが多いと思われますが、お店に到着しましたら、先ずは券売機にて食券の購入。
店内は、カウンターが6席の他、残りは4人掛けのテーブル・座敷の全部で26席。
混んでいる時間帯、お店側は原則的に「2人まではカウンター席」「3人以上はテーブルか座敷」へと“席の割り振り”を行う都合上、チケットを購入するためにお店へ入ってきたお客さんに「何人ですか?」と、確認することが多いようです。
卓上には、割り箸・レンゲ・爪楊枝に胡椒や唐辛子の調味料類、一杯目の水は店員の方から供されます。
着席してから5分程度で配膳される、「支那そば」(ラーメン)。「支那そば」玉子入り(500円+50円)
使用されている「麺」は、わずかながらウェイブ(縮れ)の入った“製麺所特注”の中細麺。
他店舗よりも若干加水率の高いモノを使用しているようですが、茹で加減は柔らかめ。
量的には110グラム程度と多くはないので、男性の場合は「大」(麺大盛:プラス100円)を推奨。
「トッピング類」はモヤシ・メンマ・刻みネギに甘辛い味付の豚バラスライス肉、それと、有料追加トッピング扱いの「生卵」。
肉の増量(追加トッピング:プラス100円)を行わない限り、バラ肉の量は“お飾り程度”にしか盛り付けられておりませんが、この店はスープが濃厚で“重い”ため、連食時に肉増しをすると意外に“苦戦”を強いられるという点にはご注意を。
“徳島ラーメン・ブーム”に沸いていた2000年頃、『王王軒』の評価を一気に高めたのが、濃厚この上ない「スープ」。
タウン情報誌や地方のテレビ局による報道の影響でしょう、「徳島ラーメンは濃厚な豚骨醤油スープ」といったイメージが定着しているようですが、実際のトコロは「タレ(味付)が濃厚」であり、スープ自体は豚骨に鶏ガラや野菜を加えて煮込んだ、意外に“アッサリしたもの”が大半。
それに対し、99年の初め頃に営業を開始したという『王王軒』は、徳島伝統のタレの濃さはそのままに、豚骨エキスの濃度を一層高めた濃厚豚骨スープへと着手。
開店から間もない頃は全盛期の『広東』(矢三)や『たかはし』(入田:閉店)に近いタイプという指摘もあったようですが、今では“徳島ラーメン”というカテゴリにおいて、そのスープの濃厚さは独走状態。
一時期は“久留米ラーメン”のスープ作りを模倣して濃厚スープで名を馳せた『ラーメン東大』も、濃厚路線からは撤退したかに見える現在、『王王軒』の“一人勝ち状態”は続くものと思われます。
この『王王軒』が「評価される理由」を一言で述べるのであれば、それはメディアが無理やり広めた「甘辛い味付の豚バラ肉」「濃厚な豚骨醤油スープ」「生卵を入れるとスープがマイルドに変化」といった
ただし、ワタクシの“個人的な意見”を述べれば、この店は「スープの“ブレ幅”が途轍もなく大きい」のが気になりますし、『王王軒』を「徳島ラーメンという“枠内”」で評価するのならトップレベルとなるでしょうが、コレを“全国レベルのラーメン”から比較すると、スープ・麺・トッピングなど改善するべき余地は多々あるように思われます。
まもなく、この『王王軒』から車で5分程度の場所に、徳島県最大のショッピングセンター『ゆめタウン徳島』(公式サイト)がオープンするようです。
この『ゆめタウン徳島』の営業開始に伴い、徳島県内の“人の流れ”は大きく変わり、ファミリー層を中心にコレまで以上に『王王軒』へと足を運ぶ方が増えるコトでしょう。
そして、生卵・豚バラスライス肉・濃い目のスープという、いわゆる“すき焼きタイプの徳島ラーメン”として『王王軒』がナンバーワンの栄冠を勝ち得るのも、そう遠い日ではないようです。
『支那そば 王王軒』アクセスマップ
より大きな地図で 徳島のラーメンマップ を表示地図を拡大・縮小・スクロールするなどして参照ください
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